驚異のスピードで商品化!海士町の米粉と梅を使った「やさしいクッキー」販売開始しました
「早さこそ正義」
そんな言葉に背中を押されて、商品企画から販売開始までを驚異のスピードで実現した隠岐島前高校・地域共創科2年生の本多楓さんに話を聞きました。本多さんが開発した海士町産の米粉と梅を使った「やさしいクッキー」は、先週から菱浦港の島じゃ常識商店の店頭に並んでいます。インタビュワーは本校寮コーディネーターの岩瀬です。
お土産づくりをマイプロジェクトにしたきっかけは何ですか
1年生のゴールデンウィークで帰省する時に、家族や友だちに買うお土産の種類が少ないなと感じたことが最初のきっかけです。
お土産は「島内と島外をつなげるツール」なので、隠岐の魅力をもっと伝えられるお土産を作りたいと思いました。
商品を海士町産の米粉と梅を使った「やさしいクッキー」にした理由は?
海士町の﨑地区にある「﨑カフェ」さんにご協力いただけることになり、﨑地区で収穫できる梅を使った商品にしたかったこと、夏休み前に商品化まで実現したかったので、梅は収穫・加工のタイミングとしてもちょうどよかったです。
﨑カフェさんのInstagramはこちら!
米粉は東地区で本氣米を生産している方のもので、海士町が育てた「からだにやさしい」材料を使ったクッキーに決まりました。
やさしいクッキーのパッケージのイラストは、同級生に「やさしい、梅、海士っぽいキャラクター」を依頼して描いてもらいました。とても気に入っています。
完成までに苦労したことはありますか
「やさしい」というコンセプトを決めるのに時間がかかりました。先に「梅を使ったクッキー」という商品を決めてしまったので、そこから改めてどういうお土産がどういう層に受けるのか、この商品で伝えたいことやセールスポイントは何かを考えはじめて…
地域共創科のゼミで何度も壁打ちをしてもらって、ようやく「やさしい」というイメージにたどりつきました。梅は無農薬、お米は低化学肥料で生産されていて、美味しくてからだに優しい材料を使っています。
クッキーも何度も試作して、最終的には梅ジャムを上に乗せたものと、梅シロップを練りこんだものの2種類になりました。最初は梅ジャムをクッキー生地に混ぜていたのですが、梅「風味」がつくだけで梅の味があまりしなくて。寮で試作品を作った時に好評だった上にジャムを乗せる形に変更しました。梅シロップも最初は入れていなかったのですが、試しに入れてみたら美味しかったので採用!梅シロップの梅の実も刻んで入れています。
構想から販売までかなりのスピードで実現しましたが、次の目標は?
今回のクッキーは、島じゃ常識商店と7月のオープンスクールで販売します。1回目なので、まずはやってみて結果を見たい。2学期にはまた新しいお土産を考えて、次はしっかり売り上げを出したいと考えています。
ゼミで「早さこそ正義」というアドバイスをもらって、とにかくスピード感を重視してやってきたのですが、途中で「早いだけでやっていることの規模が小さいんじゃないか?」と不安になったこともあります。
でも、実際に自分の考えたことが商品という形になってお店に並んでいるのを見た時は本当に嬉しかった。やって良かったな、次もがんばるしかない!という気持ちになりました。
将来は美容系に進学をしたいと考えているので、在学中に海士町×美容のプロジェクトもやってみたいです。早く動いて結果を出したからこそ、次のプロジェクトに変更することもできるのかな、と。ヘアメイクで「自分を好きになる」きっかけを作りたい。と思っていたのですが、最近になってそれはルッキズムを増長することになるのかも?という矛盾も感じていて…難しいですがその矛盾の克服をテーマにしたいと考え始めています。
オープンスクールに参加した時に「失敗がたくさんできる学校っていいな」と思い、隠岐島前高校に入学をした本多さん。入学時の思いをそのままに、様々な人たちの協力を得ながらチャレンジを重ねています。