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地域共創科活動記録(1期生:田中宏海)

みなさん
こんにちは。

島根県立隠岐島前高校3年生 田中宏海です。

私は昨年度新設された「地域共創科」一期生として、寮生活をしながら島での暮らしを謳歌しています。共創科生は1人ひとつマイプロジェクトを持つことになっており、皆がプロジェクト実現のために日々奔走しています。

今回は私が進めるプロジェクトについて紹介します。


では、早速
と、その前に自己紹介をさせてください。



自己紹介

名前:田中宏海
出身:新潟県
特技:スキー
なぜ島前高校に進学したのか
小・中学校と継続してきた探究学習の集大成を、この島でやり遂げようと思ったから。地元では決して挑戦出来ないであろう環境に最大の魅力を感じたから。



プロジェクト内容


では、本題に入りましょう。

私の共創科の取り組みとしては、1年生の秋から進めてきた「あまてらすプロジェクト」を主軸に考えていました。※あまてらすプロジェクトに関しては下のURLを参照ください。


しかし、学校の所有者である県教育委員会の設置許可が下りず、1年近くずっと停滞したままでした。そのために、中継ぎで始動したのがEIES(Eco Island Explore Scoot)プロジェクトです。

これは「島にMiraiの風を」というキャッチコピーのもと、島内の移動問題を解決すべく立ち上げたプロジェクトであり、島の観光手段として電動キックボードを観光協会に導入する事業です。順調に進めば、夏前にはスタート出来る予定ですので、機会があればどうぞご利用ください!


島を縦横無尽に駆け巡るキックボード
島旅の相棒です。

このプロジェクトのきっかけは、「お前のいる島ってどうやって移動すんの?」という友人の言葉と、東京で「LUUP」と呼ばれる電動キックボードのシェアリングサービスに触れたことです。ボードに試乗した際、「これが島にあれば自転車よりも面白い体験ができるかもしれない…」そう感じた私は、年度途中でテーマを変更することとなりました。

実際に始めてみたものの、思うようにならず苦戦する日々が続きました。最大の壁は前例がないこと、高校生にはシェアリングサービスの運用が困難だということ、すでに導入している電動アシスト自転車との差別化が難しいことの3つが立ちはだかり、答えが出ずに1ヶ月半が経過してしまいました。

最終的にはあまてらすプロジェクトでお世話になっているベンチャー企業の代表に相談に乗ってもらいながら、島唯一のホテルEntôと観光協会宛に形になった企画書を持っていくことが出来ました。今は個人事業主として起業し、観光協会に業務委託する形で話を進めています。



共創科のキーワード



この2つのプロジェクトを通じて、大人と本気で島の未来について考えることが出来たように思います。「高校生を子供扱いしない」これは、共創科にかかわる方々のキーワードとなっており、その言葉通りベンチャー企業の代表も、学校の先生も、ホテルの支配人や観光協会の事務局長も、皆さんが自分たちを大人同等に扱ってくださいました。大人として見られる以上責任の所在は大きく、プレッシャーに押し潰されそうになりながらも緊張感の中で自分を磨き「もっと変わらなきゃ。」と、我が身を奮い立たせる日々です。



島前高校を選んだわけ


入学時には、起業などごく僅かな人が手掛けるものと考えていましたが、まさか自分が100万円規模のプロジェクトを2つも運用するとは夢にも思いませんでした。そんな私がここまで変わることができたのは、越境留学が大きなきっかけです。中学3年の夏、進学先が定まらずに彷徨っていた私を救ってくれたのが「地域みらい留学」のパンフレットでした。

「この制度を使えば、お前は日本中どこへでも行ける。行きたいところに行って花を咲かせてこい!」

思い切って新潟を飛び出すことを後押ししてくれた、今でも忘れられない進路指導の先生の言葉です。落ち込んだ時には、この言葉を思い出して自分の軸を取り戻しています。


最後に


これから高校を選ぶ中学生の皆さんへ。
日本には4700校もの全日制高校がある中、私のように地域みらい留学で進学する人、スポーツ推薦で進学する人、フリースクールや通信制に進む人、多種多様な選択肢が現代のいいところでもあります。
進路はじっくり悩んでください。正解かどうかなんて分かりません。しかし時間をかけた分だけ、今の最善に納得出来るはずです。後悔することもあるでしょう。落ち込むことだってあると思います。

でも、そんな時は「なぜこの学校を選んだのか?自分は何がしたいのか?」


これを自分に問い続けてください。再出発のきっかけがきっと見つかるはずです。

私もまだ、選択の途中にいます。悩みながら共に歩んでいきましょう!


未来の普通科を歩む1人の高校生より。